処女はお姉さまに恋してる2

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2008年10月22日 (水)

かきかけ(続きはしらん)

 制服職人の朝は早い。彼女の作業は日が昇るはるか前から始まる。けして楽な仕事とは言えないが、彼女はその言葉に誇りを込めてこう言った。

「そうですね。でも、好きでやっていることですから」

 彼女は、最近良い生地が手に入らないのだとぼやいた。

「ナイロンのような合成繊維と違って、シルクはすりあわせたときに、きゅっきゅって音がするのですが、同じシルクでも、木目の細やかさや糸の質によって、その音が変わってくるんです」

 この仕事は、まず入念な採寸から始まる。だが、この作業は一人で行うことが出来ない。

「なんと申しましょうか、お手伝いをすること自体は吝かではないのですが……こんな朝早くから一体何事なのでしょうか」

「まぁまぁ、お気になさらずに。そちらのリボンにアイロンをかけて、中央にこれを縫いつけていただけますか?」

 彼女は弟子に小さな硝子の鈴を手渡した。もちろん、匠自ら、幾百もの候補から選びに選び抜いた一品だ。ここまでこだわってこそ、制服に職人の魂が宿るのだという。

「……あ、はい。可愛らしいリボンですわね。それにしましても、綺麗な結び目です」

 それは、チェリーピンクのギンガム生地で織られた、如何にも可愛らしいリボン。染料の指定までして特別に染め上げた生地を、職人が手作業で丁寧に仕上げたものだ。

「そう、問題はこの結び目なんですよ。指先の感触だけで綺麗に結べるようになるまで、五年はかかりますから」

 と、職人は熱く語る。その漆黒の瞳は喜びに満ちあふれていた。

「洋裁を始めたばかりの頃は何度も先生にしかられていましたね。でもあの厳しい指導があったからこそ今の私がいるのですよ」

「まぁ……そうなのですか」

 みれば、ほどよく短くされたスカートが用意されている。これも、職人らしい丁寧な仕上げが光る。その辺の女子校生が適当に仕上げた物とは一目で違うと分かる出来だ。

「それで、この制服……。どなたがお召しになるのすか」

「私です」

「……はい?」

 とまどう貴子さんを前にして、紫苑さまは真っ白なオーバーニーソックスを手に取り、にっこりと微笑んだ。

「もちろん、そのリボンもこのソックスも私の物ですよ」

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サークル「むげんれんさ」はおとボクの(以下略

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